【Substance Painter】ランプの作例/テクスチャ書き出しとMAYA Arnoldでのレンダリング

はじめに。

こんにちは!!マサです。4回に渡ってお送りしてきたランプの作例もついに今回が最終章です。この記事では作成したテクスチャを書き出し、MAYAのArnoldでレンダリングする所までをご紹介します。決して複雑な内容ではありませんが、シェーダーの設定でいくつか注意しなければならない事があるのでわかりやすくまとめてみました。

モデリングしたランプ
Substance Painterでテクスチャリングしたランプ
この記事で覚えられるTIps
・テクスチャの書き出し
・テクスチャをArnoldシェーダーにアサインする方法
・ガラスの設定
・電球の光をシェーダーで表現する
・ライトの影響を特定のモデルのみに制限する
使えるショートカット
M→マテリアル表示
C→カラーチャンネル表示
B→ベイクした各マップの切り替え
X→カラーの切り替え
]→ブラシサイズを大きくする
[→ブラシサイズを小さくする

1.テクスチャを書き出す

一通りテクスチャリングが終わったらまずはFile→Export textureと進みます。

次に各書き出し設定を選びます。まずはOutput directoryでテクスチャの書き出し先フォルダを指定します。次にOutput templateですが、今回はArnordでレンダリングするのでArnold(AiStandard)を選びました

2.MAYAでテクスチャをアサインする

テクスチャの書き出しが終わったら、Mayaを開いて早速シェーダーにアサインしていきます。ハイパーシェードを開きAiStandardを作成します。

Base colorのアサイン

まずはベースカラーから設定します。AiStandardノードをクリックし、Colorの項目の横にあるチェックマークボタンをクリックします。

すると以下のウインドウが現れるのでFileを選択して、Substance Painterから書き出したテクスチャ(COL)を選択します。

今回の作例では3つUDIMを使ったのでUV Tilling ModeをUDIM(Mari)を選択しました。モデルに複数のUDIMがある場合ここの項目を変えないとうまくいかないので注意して下さい。更にBaseColorのテクスチャに関してはColor SpaceをsRGBにします。そして念のためColor Spaceをロックする為にIgnore CS File Tulesにチェックを入れます。

RoughnessとMetalnessのアサイン

次にRoughnessとMetalnessのテクスチャををそれぞれ上記と同じ方法でアサインします。RoughnessはSpecularにあるRoughnessの項目のチェックマークをクリックしてFileからテクスチャを読み込みます。MetalnessはBaseにあるMetalnessの項目です。

ここで気をつけなければならないのはCOLと同じようにUV Tilling ModeをUDIM(Mari)に変更したあとColor Spaceをrawにする事と、Color Balanceの項目にあるAlpha is Luminanceにチェックを入れる事です。これをしないとせっかく作ったテクスチャが適切に機能しません。

Nomalのアサイン

最後にNomalですね!!NomalはGeometryにあるBump Mappingの部分からテクスチャをアサインします。

テクスチャを読み込んだ後Use asの部分をTangent Space Normalsに変更します。更にArnoldの項目でFlip R ChannelとFlip G Channelのチェックをはずします。

少しややっこしいですが、これでtextureの設定は終わりです!!

シェーダーの設定おさらい
1.UV Tilling ModeをUDIM(Mari)にする
2.
Ignore CS File Tulesにチェックを入れる

Base ColorColor SpaceをsRGB
Roughness→Color Spaceをraw/Alpha is Luminanceにチェックを入れる
Metalness→Color Spaceをraw/Alpha is Luminanceにチェックを入れる
Normal→Color Spaceをraw/Use asの部分をTangent Space Normalsに変更する
Flip R ChannelとFlip G Channelのチェックをはずす。

3.ガラスの設定

ガラスの質感設定に関しては、新たにAiStandard Shaderを作り、SpecularのIORを1.5に、TransmissionのWeightを1にします。
IORの適正値に関してはAREA JAPANさんの解説がわかりやすいです。
そしてガラスとなるモデルにガラス用シェーダーをアサインしてOpaqueのチェックを外すと正しくレンダリングされます。Substance Painterで作成したテクスチャを上記で説明させていただいたのと同じフローで割り当てましょう!!

ガラスの設定おさらい
1.SpecularのIORを1.5に、TransmissionのWeightを1にする
2.
Opaqueのチェックを外す

4.ライトの発光の設定

ライトの発光の設定に関してはいくつか方法があると思うのですが、今回はEmissionの値を調整する事で光っている感じを表現してみました。しかしレンダリングしてみるとそれだけではイメージしていた発光感が出なかったので、実際に新規でライトを作成して配置してシェーダーのEmissionと併用する事で発光のディティールを詰めてみました。

しかしその時にライトのintensityを上げすぎると当然その周囲のモデルが強く照らされて違和感のある結果になりますよね!!それでも発光部分の光の強さはある程度強くしたいという事もあると思います(ジレンマ的なやつです)そんな時にはlight linkingの機能を使って特定のオブジェクトのみにライトの光を影響させる事ができます。これは現実の世界のライティングを捻じ曲げる形になる為少し力技なのですが最終のルックを少し誇張して魅力的にしたい時に使える方法です。

左側のLight Sourceで影響の設定をしたいライトを選択し、右側のIlluminated Objectsでライトの影響を与えたいオブジェクトを選びます。
この例でいくとpCube1のみライトの影響を受ける形になります。


さて、以上で4回に続いて紹介させていただいたランプのテクスチャリング作例は終わりとなります。このような段階を経てようやく下記の最終レンダリングに至りました。振り返ってみるとそこそこボリューム感のある記事となりましたが、みなさんの参考になれば本当に嬉しいです(それが一番のモチベーションなので。。。笑)


これからも海外で得た経験やスキルをこのブログを通じて発信していきたいと思いますので楽しみにしていて下さいね!!!
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!!!

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