初心者にもわかりやすい!!ステップ毎に学ぶ3Dキャラモデルの作り方。第四回:顔のUV展開/カラーID【MAYA CGキャラクターモデリング】

はじめに。

こんにちは!!小山順之(@annoonblog)です。キャラクターモデリング第四回の今回はUV展開とSubstance Painterでのテクスチャリング準備についてまとめたいと思います。この工程はモデルの見栄えに直接影響するものではないですが、この後の作業効率に関わるとても重要なパートです。僕が思うにプロであればあるほど、この様なちょっと地味な工程をしっかり適切に行なっていると思います。
どれも大切な内容なので是非参考にしてみて下さいね!!!

それではいってみましょう!!!

この記事で覚えられるTIps
・顔のUV展開
・UVをピン留めする
・手作業による部分的な最適化
・UVレイアウト
使えるショートカット
Cmd+U→Unfold
Cmd+L→Layout
B長押し+中ボタン→ブラシの影響範囲調整
Shift+右クリック→ツールの呼び出し

UV展開 UV Shellの分離

MayaでUV展開する方法についてはMaya UV展開完全版の記事にまとめたので基本的な部分はそちらを参考にしてみて下さいね!!
この記事では顔のUV展開について紹介していきます。

まずは顔のモデルを選択して、UV→Planar mappingで正面からUVを投影します。そして下記赤線のエッジをカットしてUVを分離しました。
具体的には顔の全面と後頭部、耳、首を別のUV Shellにしました。

口の中や目のくぼんだ部分、耳の穴等もエッジをカットして分離しました。

動かしたくない部分をピン留めする

UVの分離が終わったら、目や鼻や口といった動かしたくない部分を選択します。

そしてShift+右クリックでPinning→Pin Selectionを選択して選択したvertexを固定します。これをしないとUnfoldした時に形状が変わってしまい、テクスチャリングする際に塗りづらくなります。

ピン留めした部分は青い表示に変わります。

ピン留めが終わったらCmd+UでUnforldします。

手作業でUVを調整する

UnfoldしてUVを開いたら固定していたピンを解除して(Shift+右クリック→Pinning→Unpin All)目の周りや鼻の周りのUVの歪みをOptimize toolを使って手作業で調整します。Planarで正面から投影した状態だとUVがきちんと展開されていない部分があるのでその部分の歪みを取り除く作業です。
その他UVチェッカーに歪みがある部分は丁寧に最適化していきましょう!!

場合によっては動かしたくないエッジを固定して最適化した方が良い事もあるので、状況に応じて試してみて下さい。元のモデルの形状を保ちつつ、UVの歪みを修正する事を意識します。

UVを整頓する(レイアウト)

各パーツを展開できたらきれいにレイアウトします。テクスチャリングを効率よく行うためにここはとても重要な作業です。
パーツごとにきれいにグルーピングする事と、なるべく90度に近い直角の状態でレイアウトする事、基本的にtexel density(UV Shellのスケール)を合わせる事が大切です。

今回の作例ではより詳細にテクスチャリングを行いたい顔の部分のみ他のパーツよりもTexel Density(UV Shellのスケール)を大きくしました。
Texturingをする時にわかりやすい様に大まかに顔、ジャケットとブーツ、ズボンと洋服、髪の毛といった形である程度グループ分けしてUVをレイアウトしています。
特にゲーム用でポリゴン数の制限がある場合はUDIMの数をもっと減らしたりしなければならないかもしれませんが、今回はそういった制限がないので5UDIM使用する事にしました。

カラーIDに関するさらに丁寧な解説はSubstance Painterの使い方(準備編)にまとめてありますので、参考にしてみて下さい!!!

モデルを複製して名前を変更する

UV展開が終わったら、Substance Painterできれいにマップをベイクできる様にする為にモデルを複製して末尾に”_low”という文字を持つモデルと”_high”という文字を持つモデルの2つを作ります。リネームツールでモデルの名前をきれいに統一したあと、Cmd+Dでモデルを複製して、Modify→Search and Replace Namesを使って_lowの部分を_highに変えるだけです。
これを行うだけで、マップが格段にきれいにベイクされる様になるので必ず行った方が良いです。

具体的な解説はカラーID同様Substance Painterの使い方(準備編)にまとめてありますので、参考にしてもらえると嬉しいです!!!

カラーIDの割り当て

ここまできたらテクスチャリングまであと少しです。最後に、Substance Painterで各パーツの選択範囲を簡単に取れる様に各パーツに色をつけていきます。シンプルにランバートに違う色を適用して割り当てるだけで大丈夫です(この色付けは_highと名前を付けたモデルの方に行います)

ただし、Substance Painter内でTEXTURE SET LISTを分けたいパーツがある場合(表示非表示できる様になります)はそのパーツの数だけ違うマテリアルを割り当てましょう(マテリアルの割り当ては_lowと名付けたモデルの方に行います)これにより例えばジャケットを非表示にしてその下のシャツの色を塗ったりする事ができる様になります。


テクスチャリングを行う前にどのパーツを分けるべきか頭の中で整理しておいた方が良いです。今回はジャケットと髪の毛を非表示にできる様に別マテリアルをアサインしました。

色は下記画像の様に設定しました。

今後も役立つ情報を発信していくのでTwitterフォロー是非よろしくお願いします!!!

キャラクターモデリング/テクスチャリング編

アニメ面白ネタまとめ記事もありますので、仕事で疲れた時は楽しんでみてください!!笑

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